「郷愁」「哀愁」「境界」などの意味を持つポルトガル語「saudade(サウダード)」をテーマに掲げる宮崎次郎(1961年埼玉県生まれ)は、星が瞬き始める夕暮時を背に、安堵とそこはかとない切なさが入り混じったノスタルジックで幻想的な寓話世界を描き出す。
95年第30回昭和会で昭和会賞を受賞、97年文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリへ渡欧。それまでも各国をさすらい続けてきた宮崎は、国境という数々の「境界線」を越えてきた。
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一度立ち止まって振り返ると甦る思い出とそのぬくもり、そして、これから進む未来に対する希望が溶け込んだ画面は、人生という旅路の素晴らしさを見る者の心の奥底に優しく語りかける。今展では、0〜20号の新作30点余を出品。
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