ほの赤い
みんなどこへ行ってしまったか
薄明の街の住人たち
真夜中
あのゼリ|寄せのような
吸うだけ吸って
この花
真夜中の裏側の
そのせいかすこし赤みを帯び
熟した昼を
ひっそりと開いている
ほらこの花
めざめていて
もう何も生成しない消滅しない
耳を深く
だから
ただ未知が未知のまま
深く保とう